第329回カントリー情報早朝講演会

講師:前駐国際連合日本政府代表部特命全権大使 吉川元偉氏
演題:「国連と日本-課題と展望」
1. 日時:2016年10月21日(木)
午前8時30分~10時00分
2. 講師:吉川元偉氏
前駐国際連合日本政府代表部特命全権大使
3. 演題:「国連と日本-課題と展望」
4. 場所:ホテルオークラ東京
5. 概要
講演では、吉川元偉大使より、昨今の安保理問題、北朝鮮問題などについて興味深いお話があった。
APICでは、国際協力について大学生の理解を深めるため「APICインターン制度」を設けています。10月20日のAPICカントリー情報早朝講演会を傍聴して、次のような印象記を寄せました。
「国連と日本-課題と展望-」と題された今回の講演では吉川元偉前駐国際連合日本政府代表部特命全権大使より日本が国連加盟60周年記念を迎えたことを踏まえ、重光葵元外相がどのような思いで日本の国連加盟を行ったかのお話しを拝聴した。現在、国連では主にPKO問題や安保理改革問題、北朝鮮核問題等の問題が上がっていることを学んだ。この中でも、私は安保理改革について一番、興味がある。
国連が結成して70年が経ち、国際情勢は冷戦終結をはじめ、目まぐるしい変化を遂げている。そのような中で、吉川大使は国連が結成当初からの組織構造が変わっておらず、変える必要が大いにあるとおっしゃっていた。私はこの意見に賛成である。特に私は日本をはじめとするG4(日、独、印、ブラジル)が常任理事国入りすることが必要であると考える。
そもそも日本は国連分担費とPKO国連維持費をそれぞれ全体の1割ずつ負担していると同時に南スーダンなどへの自衛隊PKOミッション派遣し紛争地帯の平和維持活動を行うなどの国際貢献をしている。さらに、日本は非常任理事国に最多の12回選出され、国際秩序の維持に多大な貢献をしてきた。
また、日本の安全保障の環境も目まぐるしく変化を遂げている。例えば、北朝鮮核問題の影響を直に受けつつ、中国との東シナ海での緊張が高まっていることが大きくあげられる。そのような中で、日本はそれらの問題を解決し、より一層の国際貢献のためには常任理事国入りし、国連においてイニシアティブをとる必要がある
では、どうしたら、日本が常任理事国入りできるだろうか。まず、国連憲章改正案を国連総会に提出し、国連加盟国の三分の二の同意と現在のすべての常任理事国の同意を取り付ける必要がある。そのためには現在、安倍首相が行っている地球儀外交のように堅実に世界各国を訪れ、各国首脳との強い信頼関係を構築する必要があると強く思う。そのような地道な努力により、日本の常任理事国入りへの具体的なビジョンが描けるようになると私は考える。

インターン生
早稲田大学3年 小山 貴大
(※このインターン生の印象記は、講師の意見やAPICの意見を反映したものではありません。)
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