一般財団法人 国際協力推進協会
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APIC-MCT留学生の紹介

バーサ・レイユ
バーサ・レイユ
Bertha REYUW
専攻:地球環境学
2017年入学 ~ 2019年卒業
留学生の紹介

 2017年、最初のAPIC-MCT留学生を2名迎えました。ミクロネシア連邦ヤップ州出身のバーサ・レイユさんをご紹介します。現在の新型コロナウイルス感染症の世界的大流行を踏まえ、彼女の趣味の一つに小規模な家庭菜園の手入れがあります。植物を植えて、健康的な果実を実らせ、コストなしで家族を養うことができるのはいつも魅力的に感じると彼女は言います。また、それを友人や近所の人と分け合うと、喜びももたらします。
 バーサさんが日本で生活する中で特に好きだったのは、日本の文化を体験し、多くの新鮮な食材の美味しさを楽しめたことです。バーサさんは2年間日本に住んでいましたが、それは彼女の自立心を育むことにつながりました。日本での一人暮らしは故郷の島での暮らしとは全く異なります。バーサさんは、ミクロネシアの天然資源管理において、地域社会と協力して仕事をしたいという情熱を常に持っていました。彼女は、高等教育を受けることで、自分の能力を高め、奉仕されるべき人々にさらに貢献できると気づきました。そのことから彼女は上智大学の地球環境学研究科を志望することを決めました。バーサさんは、「貧しい家庭の出身なので、将来的に良い方向に転じるには全額支給の奨学金を使って高等教育を受ける必要があった」と話しています。彼女は、前職のパートナー組織であるミクロネシア自然保護基金(MCT)との新たな出会いをきっかけに、夢である修士号を取得するためにAPICの奨学金に応募してみてはどうかという上司からのアドバイスを受け、留学することになりました。
 上智大学では、ミクロネシア連邦の保全における女性の役割に焦点を当てて研究を行いました。彼女は、自然資源管理という観点から、政策の中で性別をどのように主流に組み込めるのかを見てみたいと考えていました。上智大学で勉強していたのは、帰国後に現在の仕事に就くための知識と経験を構築するためでした。その仕事の中には、同じAPIC-MCT奨学金を受ける機会のため、ミクロネシア人の学生を募集することも含まれています。
 ミクロネシアの人々へのメッセージとして、バーサさんからこの言葉を伝えたいと思います。「Mogethin.(ヤップ語で「こんにちは」)この奨学金は、上智大学での講義を通じて知り合った仲間との学びのネットワークを広げる機会を与えてくれました。自分のスキルと知識を磨いて祖国に帰り、保全と資源管理において地元のコミュニティを支援することができました。この奨学金の機会についての詳細を知りたい方は、capacity@ourmicronesia.org までご連絡ください」。


ブラッドフォード・モリ
ブラッドフォード・モリ
Bradford MORI
専攻:地球環境学
2017年入学 ~ 2019年卒業
留学生の紹介

 2017年、APICはAPIC-MCT留学生奨学金プログラムの一環として、最初の2名を迎えました。ミクロネシア連邦チューク州出身のブラッドフォード・モリさんは、そのうちの1名でした。ブラッドフォードさんは、自分のことを「決断力と行動力を持ちながらも、忍耐力と優しさを持った多面的な性格」と表しています。そして彼は現代社会で成功するためには、心を開いて努力することが必要だと感じていました。また、釣りやスポーツが好きな地元の少年という一面も持ち合わせています。ブラッドさんの日本での生活の中で一番好きだったことは、東京の素晴らしい場所、すべてに行けたことだそうです。例えば、夜の散歩(ジョギングや観光)は彼にとって最も楽しいものとなりました。東京では伝統と現代的な生活が融合した生活をしているため、彼は自分の生活が管理しやすいと感じていましたが、テンポの速い近未来的なライフスタイルを考えると、「圧倒される」とも感じました。ブラッドフォードさんが新しい環境に適応するまでに時間はかかりましたが、すぐにそれが彼にとって自然なものにもなりました。
 ブラッドフォードさんはかねてから日本の学校に行きたいと思っていました。そのため、この奨学金制度を利用できる機会を得られたとき、彼は躊躇することなく利用することを決めました. さらに、このプログラムでは彼が興味を持っている学科も提供していました。ブラッドフォードさんは、熱心な教授陣から豊富な知識を学べたことに感謝していると言っています。ブラッドフォードさんの論文の題名は "Exploring Adaptation Potentials and Limitations in the Low-Lying Atolls: A Case Study in Chuuk State, Federated States of Micronesia" でした。彼の論文は基本的に4つの大門を基礎にしており、チューク州の低地に位置する島々のコミュニティの行動と判断の分析に基づいて考案されました。彼は、自分の研究経験は十分に価値のあるものだったと感じています。
 ブラッドフォードさんは上智大学で教育を得られたことは名誉であり、特権であったとも感じています。特に名門大学から学べたことは、彼の知識を深める機会にもなりました。ブラッドフォードさんは、故郷にいるミクロネシア人コミュニティのメッセージとして、「人間的、そして精神的に成長し、知識をさらに深め、学びたいという彼と同様な望みを持つミクロネシア人の人々に、機会は常にある」ということを伝えたいと述べています。


タマエ・ワグク
タマエ・ワグク
Tamae WAGUK
専攻:地球環境学
2018年入学 ~ 2020年卒業
留学生の紹介

 2018年秋、ミクロネシア連邦のコスラエ島から上智大学に入学したタマエ・ワグクさん。自由時間には、部屋でお気に入りのロマンス小説を読み、フィリピンや韓国のドラマを見たりしているタマエさんを見つけることができます。また、新鮮な空気を吸ったり、公園を散歩したりすることも大好きなようです。
 タマエさんが上智大学への留学に興味を持ったのは、APICの奨学金の募集を知った時でした。そして上智大学では、地球環境学を専攻しています。タマエさんは人間と自然の複雑な関係性を学ぶことに成功しました。同時に、彼女は環境分野でのスキルや異なる学習アプローチを学んできました。毎日の授業では、新しいことを学んだり、ゲストスピーカーの講義に参加したりすることにより、専門家から直接学べていることを楽しんでいます。直接の教授からは多くのアドバイスがあり、彼女の学習をより充実させてくれました。
 また、このプログラムでは、素晴らしい友人ができたとタマエさんは話しています。勉強に励むとともに、学生寮で一緒に料理をしたり、食事をしたり、買い物をしたりして、貴重な思い出を作れました。奨学生として学んだことを糧に、今後は母国に戻って学んだことを伝えていきたいと彼女は考えています。
 最後に、ミクロネシアのコミュニティへのメッセージとして、タマエさんは「私たち島民が生活するために頼りにしている自然資源を保護し、環境を守る努力を今まで以上にしていかなければなりません。より良い未来のために、私たちの土地を守るために、みんなで力を合わせて知恵を出し合いましょう。」と述べています。


ラジキット・ルフス
ラジキット・ルフス
Lajkit RUFUS
専攻:地球環境学
2018年入学 ~ 2021年卒業

エルウン・ヒデヨス
エルウン・ヒデヨス
Elchung HIDEYOS
専攻:地球環境学
2019年入学 ~ 2021年卒業
留学生の紹介

 2019年秋にエルウン・ヒデヨスさんが入学しました。エルウンさんはパラオ共和国出身です。 彼女の研究の対象は海洋保全と自然資源管理です。エルウンさんはアウトドア派で自然の中にいることが大好きで、ハイキング、水泳、スキューバダイビングなどをします。また、歴史的な場所を訪れたり、訪れたところの歴史を学んだりすることも好きなようです。卓球、バレーボール、バスケットボールなどもやります。そしてエルウンさんは家族や友人との時間を大切にしています。彼女は4人兄弟の長女で、いつも家族を支えられるようにしたいと語っています。
 エルウンさんは以前から日本に来てみたいと思っていたので、奨学金の機会があると知った時、上智大学への留学に興味を持ちました。彼女の大学時代の専攻は環境学であり、この奨学金プログラムは地球環境学専攻のためのものであったことから、上智大学で学ぶことを決意しました。このプログラムは、彼女のやりたいことに当てはまっていると思ったそうです。
 日本での生活については、彼女は日本食が好きで、日本の文化が興味深いと感じています。彼女の母国であるパラオは、第二次世界大戦時に日本の植民地となったため、その文化は日本の影響を多少受けています。そのため、エルウンさんはパラオ、日本間には文化や食べ物に共通点があることに気付き、その共通点や違いを見つけるのが面白いと感じています。また、日本語の勉強も楽しんでいます。
 上智大学での教育は、エルウンさんがさらに学びを深め、将来自然保護や自然資源管理の分野で貢献するための礎となります。上智大学で得た知識を自分の国に持ち帰り、パラオの自然保護、自然資源管理、島の持続可能な発展に貢献したいと考えています。彼女の国の人々が環境に対する意識を高め、自然と共存できるように積極的に影響を与えていきたいと考えています。
 また、エルウンさんはパラオの地元の人々に対して、パラオの文化が美しい自然とつながっており、その美しいしい島で生活をし、そこの出身であることがいかに幸せなことであるかに気づいてほしいと願っています。環境学を教えることで、自分の文化や伝統を継承していくことは、彼女にとって重要なことなのです。
 ミクロネシア人コミュニティへのメッセージとして、「ミクロネシアの学生の皆さん、自分が特に興味を持っている分野であれば、どんな機会でもチャンスを掴むことが大切です。家を出ることを恐れないでください。教育はとても重要です。その道のりは難しいかもしれませんが、自分を信じて一歩踏み出してみてください。誰のためにこれをしているのか、なぜこれをしているのか(優先順位)を忘れないでください。学位を取得したら、帰国して国を助けることができます。私たちの小さな島国は、島民である私たちのサポートを必要としているのです。」と話しています。


アネット・ルドウィグ
アネット・ルドウィグ
Annette LUDWIG
専攻:地球環境学
2019年入学 ~ 2022年卒業
留学生の紹介

 2019年秋、アネット・ルドウィグさんを迎えしました。アネットさんはミクロネシア連邦ポンペイ州とフィリピンにルーツを持ち、過去7年間はグアムに住んでいます。時間があるときは自然の中で過ごすことが大好きで、趣味はハイキング、ジョギング、水泳、シュノーケリング、新しい場所へ冒険することです。また、旅、異文化体験、ユニークな料理への挑戦、様々な背景を持つ人々と出会うことも大好きです。彼女は、世界にはまだまだ発見し、学ぶべきことがたくさんあると信じています。
 彼女が上智大学に惹かれた大きな理由は学問的な面からです。大学院のカリキュラムは学際的なもので、社会学や政策学など他の分野の学科も提供しています。大学院の授業が英語で行われていることで、日本への留学がしやすかったことも上智大学を選んだ1つの理由でした。また、上智大学には比較的多くの留学生が在籍しています。
 アネットさんは、地球環境学を専攻しています。学部生の頃、彼女は気候変動が自分の国だけでなく、世界中のあらゆるコミュニティに影響を与えていることに気付きました。アネットさんは自身の島の懸念を世界に対して発信するだけでなく、他の国の視点を学ぶことが、この地球規模の問題に対する包括的な解決策を生み出すための基本であることに気付きました。
 そして日本での生活の中で彼女を魅了させるものは、日本の人々と文化です。東京に住んだことで、日本の人々の礼儀正しさ、親切さ、誠実さに感嘆するようになりました。日本に来てまだ数ヶ月しか経っていませんが、効率的な交通システム、清潔さ、美しさなどの点で、東京がとても気に入っているようです。
 アネットさんは、上智大学のような名門大学で教育を受けられることは、とても誇らしいことであると感じています。彼女は、グローバルな環境の中で視野やネットワークを広げ、学ぶことができるこの素晴らしい機会に深く感謝しています。そして卒業後はミクロネシアに戻り、環境分野に貢献したいと考えています。また、次の世代の人たちと関わり、彼らが自分の夢に向かって追求を続けられるように導いていきたいと考えています。彼女はミクロネシアの学生や人々へのメッセージとして、ロイ・T・ベネットの言葉を紹介しています。
 「ただ学ぶのではなく、経験しなさい。ただ読むのではなく、それを自分のものにしなさい。ただ変わるのではなく、自分自身を作り変えなさい。ただ繋がるのではなく、それについて自分の意見を持ち、主張しなさい。ただ約束するのではなく、それを果たしなさい。ただ批判をするのではなく、励ましなさい。ただ、考えるのではなく、熟考しなさい。ただ人から何かを受け取るのではなく、自分からも人に与えなさい。ただ見るのではなく、心で感じなさい。ただ夢みるのではなく、行動に移しなさい。ただ聞くのではなく、よく耳を傾けなさい。ただ何かについて口にするのではなく、行動を起こしなさい。ただ何かを伝えるのではなく、実際にそれを見せない。ただ存在するのではなく、しっかりと生きなさい」(Don’t just learn, experience. Don’t just read, absorb. Don’t just change, transform. Don’t just relate, advocate. Don’t just promise, prove. Don’t just criticize, encourage. Don’t just think, ponder. Don’t just take, give. Don’t just see, feel. Don’t just dream, do. Don’t just hear, listen. Don’t just talk, act. Don’t just tell, show. Don’t just exist, live.)


ダーラ・ヤッティルマン
ダーラ・ヤッティルマン
Darla YATILMAN
専攻:地球環境学
2020年入学 ~ 2022年卒業

ナターシャ・ゴロン
ナターシャ・ゴロン
Natasha GORONG
専攻:地球環境学
2021年入学 ~ 2023年卒業

シャナイア・アーノルド
シャナイア・アーノルド
Shaniah ARNOLD
専攻:地球環境学
2021年入学 ~ 2023年卒業

ノーヴァー・ジュリア
ノーヴァー・ジュリア
Nover JURIA
専攻:地球環境学
2022年入学

ポール・チャーリー Jr.
ポール・チャーリー Jr.
Paul CHARLEY Jr.
専攻:地球環境学
2023年入学

WHAT'S NEW

- 2024.4.25 EVENTS
第405回早朝国際情勢講演会を更新しました。

- 2024.3.28 PROJECTS
APIC-MCT協力事業 ミクロネシア連邦チューク州オネイ島への貯水タンク支援を更新しました。

- 2024.3.21 EVENTS
第404回早朝国際情勢講演会を更新しました。

- 2024.3.8 EVENTS
重家理事長のミクロネシア・マーシャル諸島訪問を更新しました。

- 2024.3.8 EVENTS
ミクロネシア連邦・チューク州にて太平洋環境セミナー開催を更新しました。

- 2024.2.16 EVENTS
第403回早朝国際情勢講演会を更新しました。

- 2024.2.16 EVENTS
ジャマイカのカミナ・ジョンソン=スミス外務・貿易大臣が来日を更新しました。

- 2024.1.18 EVENTS
第402回早朝国際情勢講演会を更新しました。

- 2024.1.10 PROJECTS
「バルバドス 歴史の散歩道」(その17)第9部 そして独立へ--トライデントの誓い(続き)を更新しました。

- 2024.1.5 INFORMATION
理事長挨拶を更新しました。

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