第330回カントリー情報早朝講演会

講師:外務省北米局参事官 小野啓一氏
演題:「米国大統領選挙と日米関係」
1. 日時:2016年11月17日(木)
午前8時30分~10時00分
2. 講師:小野啓一氏
外務省北米局参事官
3. 演題:「米国大統領選挙と日米関係」
4. 場所:ホテルオークラ東京
5. 概要
講演では、小野啓一参事官より、先日行われた米国大統領選挙について、包括的なお話があった。
APICでは、国際協力について大学生の理解を深めるため「APICインターン制度」を設けています。11月17日のAPICカントリー情報早朝講演会を傍聴して、次のような印象記を寄せました。
「米国大統領選挙と日米関係」と題した今回の講演では、小野啓一外務省北米局参事官より、先般の米国大統領選の結果を踏まえ、これからの日米関係の展望についてのお話があり、傍聴した。また、今回の米国大統領選の結果から見えてくる米国社会の現状についても学んだ。それを踏まえた上で、これからの日米関係について考えてみたい。
今回、メディアの下馬評を大きく覆し、共和党候補のドナルド・トランプ氏が米国大統領選挙において勝利を掴んだ。今回の結果は、リーマンショック以降の不景気やグローバル化の波により米国民の中に広まっていた社会への不満から生まれたように思える。そして、選挙期間中にトランプ氏が掲げていた主張は移民制度の改革や国内インフラへの投資増大、税制における米企業の優遇措置など、外交よりも内政に重きを置いているものが多い。私はこれらの主張から、戦前、米国が行っていたモンロー主義のような政策路線をこれからの米国は歩むのではないかと考える。
では、そのような中で、日米同盟を結んでいる日本は米国とどのように協調して歩むべきか。まず、現時点で分かっていることは、トランプ氏が日本に対して在日米軍の負担費の増額を要求してくることである。その際、日本国内において在日米軍の必要性や日本の自主性についての議論が出てくるだろう。しかし、昨今、東アジアにおける緊張感が高まる中で、在日米軍の存在は不可欠なものであると私は考える。だからこそ、私は米国にとっての外交面と経済面からの日本のプレゼンスの重要性と東アジアにおける米国のプレゼンスの重要性を日米双方が改めて認識する必要があると思う。そうすることで互いの国を尊重して協調できるようになる。そうするためには、ロン・ヤス関係のような互いの首脳間における親密な信頼関係が必要になるだろう。
私は今回の経験を踏まえ、今後の日米関係の動向に注目していきたい。

インターン生
早稲田大学3年 小山 貴大
(※このインターン生の印象記は、講師の意見やAPICの意見を反映したものではありません。)
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