ポンペイ島清流を保全-ミクロネシア自然保護基金(MCT)プロジェクト-

ミクロネシア連邦ポンペイ島では、飲料水として使われる清流に、住民の汚水、特に養豚小屋からの汚染が流れ込み、環境汚染や疫病発生の原因となっていました。今般、APICでは、平成27年度のAPIC太平洋島嶼国開発協力事業の一環としてミクロネシア地域環境保護計画「クリーンウォーター及び生活改善プロジェクト」を支援したところ、実施主体のミクロネシア自然保護基金(MCT)から、実施状況の中間報告がありました。
「クリーンウォーター及び生活改善プロジェクト」
本プロジェクトは、ミクロネシアのポンペイ州において、養豚場からの排泄物等が河川に流入し、清流を汚染する元凶となっている状況に鑑み、パイロット・プロジェクトとして、養豚場の排泄物を含んだ敷料を乾燥させて汚染水の河川への流入をストップし、同時に敷料から堆肥を作って肥料として使用し、余剰分を販売しようとするものです。この技術は、乾燥敷料技術(dry-litter technology)システムと呼ばれるもので、改装された豚舎から排出された廃棄物が収集、貯蔵され、6か月後に堆肥として生まれ変わるという仕組みであり、堆肥は農家が肥料として使用するほか、余剰分は売却されて、新たな収入源となります(APICは、豚舎改装に必要な資材購入および豚舎改築に必要な資金を支援するものです。)
MCTは、昨年9月より、ポンペイ州政府と協議を開始し、同政府の支援も得て、養豚場からの排泄物の流入で河川の水質汚染が深刻となっているポンペイ州サラダック村の3つの豚舎をプロジェクトの対象として決定、既にそれぞれの養豚場で工事に着工しており、2016年央には完成予定となっています(写真参照)。
本プロジェクトは、住民が自分の目でその成果を確認できるものであり、住民の廃棄物汚染に対する意識を高めることに貢献できると考えられ、MCTも今後、GEF(世銀環境基金)などを使用した広範なプロジェクトに広げていきたいとしています。

改装以前の豚舎

本プロジェクトにより改装された豚舎
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