一般財団法人 国際協力推進協会
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太平洋・カリブ学生招待計画2020

太平洋・カリブ学生招待計画2020
(上智大学で開催された報告会・フェアウェルパーティにて)

2020年1月6日から1月31日までの約一カ月間、太平洋諸国とカリブ諸国の6カ国から合計6名の学生を招待しました。招待学生たちは日本滞在中、上智大学の短期プログラム“January Session in Japanese Studies”に参加しました。

招待学生たちは上智大学にて、日本語を学ぶ必修科目1つと、選択科目として「日本の企業と経済」、「日本におけるメディアと時事」、「日本の教育」、「現在の日本文化と社会」の4科目のうち2つを各自選択し受講しました。それぞれの科目にはフィールドトリップやインタビュー調査、プレゼンテーションなどが組み込まれており、日本の経済や文化、メディア、教育について学びました。さらにその間、実際に日本で過ごすことで日本の文化やライフスタイルへの理解を深めました。本招待計画は本年度で5回目の実施となりました。

太平洋・カリブ学生招待計画2020
(浅草にて)

APICでは、日本滞在中の生活のサポートに加えて、プログラムをより充実したものにするため、また招待学生と日本人学生同士の国や文化を超えた交流を促進するために、毎週末に交流イベントを実施しました。

11日には都内観光を行い、東京スカイツリーや浅草などの観光地を巡りました。古くからアクセサリーとして作られてきたとんぼ玉の製作体験を通して、日本の伝統文化や技法などに触れました。とんぼ玉を作る際、学生たちはみな真剣に取り掛かり、それぞれが自分のオリジナルのとんぼ玉キーホルダーを制作しました。中には、完成したキーホルダーを非常に気に入り、プログラム最終日まで肌身離さず持ち歩く学生もいました。母国に帰った際にこのプログラムを思い出してもらえるきっかけになるのではないかと思います。

18日に訪れたお台場では、森ビルデジタルアートミュージアム「エプソンチームラボ ボーダレス」を訪問し、デジタルアートによって作り出された幻想的で美しい空間を体験しました。また、大型のショッピングモールにも行き、様々な店を見て回りました。当日は雨が降り厳しく冷え込みましたが、その後雨が雪に変わると、初めて見る雪に感動する招待学生もいて、その様子がとても印象的でした。

25日の鎌倉観光では、バスツアーを実施し、報国寺、鶴岡八幡宮、小町通り、高徳院、長谷寺を訪れ、充実した一日となりました。また、この鎌倉視察が日本で過ごす最後の週末となったため、名残惜しそうな招待学生たちの様子も伺えました。

これらの週末交流イベントには、招待学生をサポートするために、過去の「ミクロネシア・エクスポージャーツアー」参加者やAPICでのインターン経験者など多くの学生がボランティアとして参加しました。この文化や国、言葉の垣根を越えての交流が学生たちにとって、異文化のみならず自国の文化へのさらなる理解、さらに国境を超えた人脈づくりにも繋ることを願っています。

太平洋・カリブ学生招待計画2020

太平洋・カリブ学生招待計画2020

太平洋・カリブ学生招待計画2020
(鎌倉観光中の様子)

今回はさらに、過去に本招待計画に参加したことがきっかけとなり、帰国後再び日本を訪れている学生2名(ボビー・スウクー(Bobby Sookhoo)さんとカイル・アリ(Khair Ali)さん)がプログラムに協力してくれました。ボビーさんは2017年に実施した本プログラム参加後、「国費外国人留学生」として現在、日本の大学院で学んでいます。さらにカイルさんは同年のプログラムに参加後、日本全国の学校等で外国語教育や国際交流のために働くJETプログラム参加者として再び来日し、現在熊本県の学校で英語を教えています。

上智大学“January Session in Japanese Studies”の修了生で、かつ現役のJETプログラム参加者であるカイルさんには、自らの経験を共有するプレゼンテーションの機会を設けました。このプレゼンテーションでは、対象をAPIC招待学生に限定せず、他のJanuary Session受講学生からも、広く参加を募りました。カイルさんはJanuary Sessionで勉強する意義、そして日本で得た経験やつながりを大切に努力し続けることの大切さについて話しました。そしてJETプログラムの参加者として、その概要と3つの職種について紹介したのち、詳しい応募の要件や方法について説明しました。また、質疑応答の時間を設けて個別に質問に応じるとともに、終了後も学生たちとざっくばらんに情報交換をしました。このプレゼンテーションの機会は、招待学生が卒業後の進路の候補の一つとして日本を考えるうえで、非常に有意義な場となりました。

なお、過去の「太平洋・カリブ学生招待計画」によって来日し上智大学のJanuary Sessionに参加した学生のうち、これまでに累計4名が再来日し日本での大学・大学院進学及び就職を果たしています。

太平洋・カリブ学生招待計画2020
(カイルさんによるプレゼンテーションの様子)

プログラム最終日には、日本滞在中の活動報告・成果発表のため、上智大学にて報告会・フェアウェルパーティが開催されました。当日はまず、APIC荒木理事・事務局長よりプログラム修了証が学生ひとりひとりに手渡されました。その後、学生たちによるプレゼンテーションが行われました。それぞれが日本で学んだことや感じたことについて語り、まさか自分が日本に来られることになるとは思ってもいなかったと、プログラムに参加できたことへの感謝の気持ちを表しました。その後のフェアウェルパーティでは、学生たちの発表を聞いていたアリコック駐日ジャマイカ大使から、学生ひとりひとりに発表の内容を踏まえた講評が伝えられました。好評の中では、それぞれの学生の経験、学びについて言及され、学生のプログラム修了をたたえるとともに、エールを送られていました。その後、正本謙一外務省中南米局中米カリブ課長よりご挨拶と乾杯の発声がありました。学生たちは残り少ない滞在時間を惜しみながら、日本でできた仲間たちとの交流を楽しんでいました。

太平洋・カリブ学生招待計画2020
(フェアウェルパーティにて学生たちに講評を伝えるアリコック駐日ジャマイカ大使(左端))

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