PEOPLE
菊川怜 [ Rei Kikukawa ]
女優
国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所 スペシャルサポーター
【Profile】
1978年生まれ、埼玉県出身。東京大学卒。1999年女優デビュー。以後、ドラマ、映画で活躍。現在NHK『出雲の阿国』(毎週金曜日21:15〜)に主演するほか、NTV『真相報道 バンキシャ!』のキャスターを務める。2005年1月から2年間、国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所のスペシャルサポーターに就任。
http://www.oscar-land.com/special/kikukawa01/index.html
難民キャンプの現実に強い衝撃
ケニアのナイロビから小型飛行機で1時間。昨年、UNHCR駐日事務所のスペシャルサポーターとして、荒涼とした乾燥地帯にあるダダーブ難民キャンプを訪れました。
キャンプには電気も水道もなく、40℃を超える灼熱の中を井戸で水を汲み、薪を拾いにいく毎日。食事は配給の粉をお湯で溶いたものが主で、栄養失調の子どもも多いと聞きました。
私にとって難民は、テレビ画面に映る遥か遠い出来事でした。しかし、ダダーブでの実情を目の当たりにして“これが平和で豊かな日本の今と同じ時代に起きている現実なんだ!”ということに強い衝撃を受けました。
そして「日本人の私が日本に住める」ということ、「海外旅行へ行っても帰える家があり家族がいる」ということが、平和な日本ならではの恵まれたことなんだと、初めて気づきました。
ケニアのダダーブ難民キャンプでソマリア難民から話を聞く菊川さんキャンプの人たちの多くは、ソマリアの内戦を逃れ、13年間も故郷に帰れないでいます。いつ帰れるかもわからず、難民キャンプ内での不自由な生活を強いられているのです。 難民の家族との交流で、彼らがふとした拍子に見せる悲しい表情が忘れられません。 目の前で家族を殺された人も少なくないといいます。学校で子どもたちに絵を描いてもらうと、銃を持つ男や血を流す人の絵が多いことに驚きました。怖い経験をしたり、聞いたりしてきたためなのでしょう。でも、「大人になったら何になりたい?」と聞くと、「先生!大臣!政治家!」と返ってきました。自分が祖国のみんなを助けるんだ、と考えているのかもしれません。
難民問題は簡単に解決できるとは思えません。でも、確かにいえることは、私たちが無関心であり続ける限り絶対に解決できないということ。たくさんの人に難民の現状を知ってほしい。知ってもすぐには解決できないけれど、みんなが考えれば何かが変わると思うのです。
2006.02.06

